相川コータロー作品集

涙だけが

作:相川コータロー


歪んだ価値観と思想を持ち合わせた出来損ないな僕が思ったこと。
「誰も救われない世界がある。」
それが事実ならば非情なのが人生だと思えて。
狂ってゆく精神状態に身を委ねて。

おかしくて笑える会話の内容は部分観。
何を言ってるのか理解出来ない低脳な僕が思ったこと。
「結局無力な僕には出来ることが無い。」
涙も流れない事実を受け入れて狂ってゆく僕の人生。

どこにも逃げ場なんて無いんだって知っておきながら逃げたがる人の群れ。
苦しいからって都合の良い言い訳ばかりが飛び交う街道が地獄。
「誰でも抱える不幸と絶望の板挟みで生きてる。」
だからって言えない言葉があるんだ。

決別を決めた身勝手な僕の都合の良い意識を捻じ曲げて。
踏み台に成り下がってゆく愚民を蹴り飛ばす悪人。
「高笑いの中でチラつく涙の影が見えて無い悪夢。」
僕の頭が思考を止めて夢に溶け込む廃人の様で。

僕の心が弾けて溶けた頃に訪れた命の解放。
目の前で死に逝く無価値な人生を送った敗者。
消えゆく意識が呼びかける時に気付いた現実の恐ろしさが苦しくて。
抉られた心に触れて気付いた「僕だったんだ死んだのは。」

さよならの叫び声が消え失せた世界に囚われた悪魔。
全てが無に帰した今となっては意味がない思考。
過ぎ去る脱ぎ去るカラダを潰して、壊して、捨てて。
気付いた遅過ぎた僕の目に涙が伝っていた。