GUNSLINGER
作:相川コータロー
砂嵐の中、荒野の街【シルヴェルダ】に一人の男がやってきた。 その男の名は、【ベント】 裏の世界では、あまり知られていない。 「すまないマスター。水をくれ。」 お店の店主から水を貰い、水分補給する。 「ありがとう。また機会があったら来るよ。」 お金を払い、感謝を述べて、お店を後にした。 ベントは、懐から一通の依頼書を取り出して、内容を確認する。 『シルヴェルダに隠居している、アリスト・ルインを抹殺して欲しい……。』 内容を確認後、依頼書を懐にしまい、宿を借りに行く。 午後10時30分、街は騒がしくなっていた。 街に住む人達が何やら話している様子を、部屋の窓から見るベント。 「ん?あいつ……。依頼書に添付してあった、アリスト・ルイン……。」 標的を捉えたベントは、すぐにライフルを用意して、窓を開ける。 「さぁ……いつでも撃てるぞ、アリスト・ルイン。」 二時間経っても、シルヴェルダは静まる様子もない。 その時だった。 アリスト・ルインが、ベントの居る方に顔を向けて、目を見開く。 僅か1秒後、アリスト・ルインは、脳天を撃ち抜かれ、その場に倒れた。 標的を殺すことに成功したベントは、すぐにライフルをケースに入れる。 その後、宿主に部屋の鍵を返し、荒野の街【シルヴェルダ】を去った。 【ベント】、それは仮の名前……。本当の名は、"レヴェナント" そう……裏の世界では、その様に呼ばれ、恐れられている。